第9回「会社選びの軸に悩んでいます。どうすれば解決できますか?」

山口さんに聞いた「お金」と「働く」こと

『山口さんに聞いた「お金」と「働く」こと』では、「働く」ことや「ビジネス」についてはじめて考えたはじめたGilrsUniversityの学生たちがもった素朴な疑問を、ビジネスのプロの山口豪志さんが答えます。

「仕事・働く」ということをもっと身近に感じれるような素敵なお話ばかり。

これを読んで、社会に出る前に知っておくべきことに関心を持っていただけたら幸いです。

第9回テーマ
「会社選びの軸に悩んでいます。どうすれば解決できますか?」

  就活中は、「採用されるかどうか」という悩みや「自分に合う企業はどんな企業か」という疑問が次々と湧いてきませんか?
就活において、志望理由や会社選びの軸は、選考での面接で必ずと言っていいほど聞かれるトピックですよね。先日、私がインターンで出会った同期も「企業選びの最終的な決定軸がわからない」と悩んでいました。この記事を読む方の中には、もう既に内定をもらったり、内定先の数社で迷っている、という方もいるでしょう。どんなに選択肢に恵まれても、自分が納得できる会社選びの答えは、自分で見つけるしかありません。そこで今回は、会社選びにおける軸の解像度を上げたい!という方、漠然とした悩みが積もっている方に向けてお届けします!

 

「企業選びの決定軸がわからない」という悩み

「企業選びの最終的な決定軸がわかりません…。」と山口豪志さんに問うと、「僕もそう思います。」と返ってきました。詳しく教えていただきましょう!

***

”わからない”とは、”悩む”と同義です。悩んでいるということは、思考が堂々巡りをして、選択肢に自信が持てない・選択肢を出せない状況にいる、ということです。
その状態では、いつまでたってもその状態から抜け出せません。

この状況の解決策は、「考える」ことです。「考える」ことは具体的に言うと選択肢を増やす(出す)、選択肢を減らす(選ぶ)ことです。プランA、プランB、プランC…と複数の選択肢を出してみましょう。例えば、どんな条件や環境であれば、「安心」して働くことができるでしょうか?

 営業職志望のゆうかさんの場合を例にあなたの会社選びプランを考えてみましょう!

***

このプロセスは、恋人選びと同じです。あなたの恋人や結婚相手を選ぶとき、相手のどのような社会性や特性を優先するでしょうか。経済力がある人、容姿端麗な人、穏やかな性格の人… 。選択そのものの良し悪しを決めるのではなく、自分に合う・合わない、という軸で判断していくことが悩みを減らす第一歩かもしれませんね。

 

今週の1問1答!

 事業家の山口さんと女子大生のGUメンバーが一問一答形式で「働く」ことに関する疑問を解決!

【今週のトピック】
□一般職と総合職の違い
□「就活」という仕組みへの疑問
□会社員とフリーランス、起業家の違いとは

 

■一般職と総合職はどのような違いがありますか?
一般職は、地域限定の固定の業務のみを行います。勤務地の変更(転勤)がなく、業務内容や勤務の範囲が固定されており、職能給のみが支給されます。そのため、アルバイトのように成果が限定され給料も上がりにくい、という特徴があります。
一方で、総合職は、業務内容に幅があり営業・企画・人事・管理などになる可能性もあります。また、勤務エリアも広く、職位が課長・部長・社長など経営に関わる業務分野に関わる可能性もあります。インターンのように給料アップの機会にも恵まれているのが、総合職です。

 

■「就活」になって急いで進路決定をすることに疑問があります。就活という短い期間で、長い人生の意思決定をすることは、不自然で難しいことではないでしょうか。
そもそも「就活」という制度は、企業の都合で定められています。これは、大学受験がセンター試験をはじめとする一発試験で決まるのと同じです。ですから、受験勉強を熱心にするのと同じように、就職に備えて、大学1~3年生で企業について調べたり、OBOG訪問をしてアドバイスをもらい、実力や判断基準を養う他ありません。正直、生きていくためには大学選びより会社選びの方が大事だと思います。

ですから、その場しのぎの就活ではなく会社選びはきちんと考えた方が良いでしょう。東大を目指すのと同じように、準備期間を自ら設けてやれることをやりましょう。

 

■会社員とフリーランスの違いを知りたいです。また、起業家とフリーランスもどう違うのでしょうか。
 フリーランスの定義は曖昧ですが、会社員とフリーランスは、対立の言葉だといっても過言ではありません。雇用主(社長、経営陣)が固定化されているのが会社員で、雇用主(雇い主、クライアント)が決まっていないのがフリーランスです。他にも、給料の保証、福利厚生、時間的余裕、仕事の裁量権、責任の所在などあらゆる点で相反する特性を持つのです。起業家とフリーランスはだいたい同じです。起業家は、会社の創業者といえます。起業家という肩書きにも幅があり、社員が何万人もいる起業家もいれば、社員ゼロの起業家もいます。(創業当初で1人きりで事業運営をしているのであればフリーランスと言えますし、法人化していれば名目上では会社の社長になります。)また、社員が約100人規模の会社であっても未上場企業の社長では、ローンが組めないということもありますが、上場企業の企業の社長は金融機関からローンでお金を借りられる、といった違いも生まれます。フリーランスの定義は曖昧ですが、会社員とフリーランスは、対立の言葉だといっても過言ではありません

 ただし、肩書きにとらわれず、自分にフィットする会社・働き方を選ぶのが良いですよ。そのためにも、社会の仕組みを知っておくことは大切ですね。


オカネのホンネ(編集後記)


 今回は、会社選びの軸を中心にお聞きしました!みなさんの会社選びの軸は鮮明になってきましたか?

 私は人生において、自分の意思決定の6割を自分自身で選び、4割を環境に委ねる・適応する姿勢で生きたいと思っています。なぜなら21年間の自分の経験と、出会った人の立ち振る舞いを鑑みて、仕事をはじめとする「選択」へのこだわりは持っていたいですが、何かに執着する働き方は息苦しく、心地よさを欠くとも感じているからです。
 また、生きていくうえで個人の価値観と組織に求められる理想像が対立すれば、納得できない場面も多くあると思います。独りよがりの思考・行動では対価や評価は生まれにくい一方、所属するコミュニティに迎合するだけでは自分と他人の境界線がなくなってしまう恐れがあります。

 人生が完全満足!という生き方は難しくても、私はある程度「足るを知る」状態でバランスを取りながら、何かを探究して生きていけたら良いなと思っています。そのためにも、社会のことや自分の適性について分析したり、積極的に知恵を得たいと思いました。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

一緒にこの記事企画を盛り上げてくださるメンバーを募集しています!
以下よりお申し込みください。