第2回テーマ 「 学生が最近している“インターン”とは何ですか?」

山口さんに聞いた「お金」と「働く」こと

『山口さんに聞いた「お金」と「働く」こと』では、「働く」ことや「ビジネス」についてはじめて考えたはじめたGilrsUniversityの学生たちがもった素朴な疑問を、ビジネスのプロの山口豪志さんが答えます。

「仕事・働く」ということをもっと身近に感じれるような素敵なお話ばかり。

これを読んで、社会に出る前に知っておくべきことに関心を持っていただけたら幸いです。

第2回テーマ
「 学生が最近している“インターン”とは何ですか?」

最近では、「アルバイト」ではなく「インターン」でお金を稼いだり職業経験をする学生も増えていますよね。インターンにおいて多くの場合、学生は就職活動、企業は採用を見据えています。では、インターンとは一体どのような働き方なのでしょうか。バイトとは違うの?正社員の一歩手前?就職活動の通過儀礼…?聞いたことはあっても、実態や定義が定かではないインターンをテーマにして山口さんにお聞きしました!

 

インターンとは?

インターンを一言で表すと、「就職トライアル」です。学生の皆さんは、履歴書上の身分は“学生”であり、「働く」というお試しができるのです。インターンの特色は3つあります。

⑴優秀な人材の確保

 企業の人事(=採用を担当する部署)は、将来有望な人材を確保したい、という目的があります。そのためには、できるだけ早いうちに、自社に就職して社員になる可能性の高い学生にリーチし、育成することが必要ですよね。そこで、社員とほぼ同じレベルの業務を学生に課す「インターン」によって、採用に繋げているのです。また、実際に就職する前に、インターンという雇用形態で一定期間働くことで、企業のカルチャーが浸透しやすい面もあります。

⑵働き方や業務の柔軟性がある


 年功序列が慣例としてある日本では、企業側の都合で勤務時間や給与の調整において、年齢を重ねた社員の優先度は高いです。一方で、学生は比較的給与面での折り合いが付きやすく、時間的余裕があるため勤務時間も柔軟に調整することができます。そのため、働き方や業務依頼の融通が効きやすい、というメリットがあるのです。最近は、学生の調整しやすいリソースで新規事業にチャレンジさせたり、リスクの低い業務を中心にカジュアルに働かせる企業も多いようです。

⑶すぐ辞められる・辞めてもらえる

 「インターン」という働き方では、学生も企業も、この企業・学生は合わないな…と感じた時、辞めやすい・辞めさせやすい、という面があります。正式な雇用契約に比べ、お互い意見を言いやすいため、企業にとっても都合が良く、学生は仕事を次々とチャレンジできるのです。
 学生も企業も、企業説明会や面接など「イイところ」だけを見る・見せる就職活動だけでは、自分に合う企業・自社にふさわしい社員とマッチングできるとは限りません。そこで、正社員よりはライトな雇用関係の「インターン」によって、職業体験をすることで、就職後のミスマッチを減らしながら、先駆けた採用に繋げているのですね。

今週の一問一答!

事業家の山口さんと女子大生のGUメンバーが一問一答形式で「働く」ことに関する疑問を解決!

■残業代が支払われるのはなぜ?
残業代含む給料を出しても、会社はそれ以上の利益を得るからです。(ですから、残業代を渋る会社は潮時かな…と思いますね。(笑))

■今後、AIが発展して労働集約型の仕事が減ったら、どうやって稼ぐようになるの?
AIが発展したとしても、労働集約型の仕事はなくならない、と考えられます。なぜなら、AIやロボットのプログラミングコストは非常に高いため、あらゆる業務を自動化することは現実的ではないからです。既存の労働集約型の仕事が減っても新規の労働集約型の仕事が生まれるでしょうね。例えば、UberEatsの登場によって、デリバリーがアプリ一つで注文・配達できるようになり、各店舗が配達人員を設ける必要はなくなりましたが、UberEatsの配達人員は必要になります。このように、労働集約型の仕事は、AIなどのプログラミングコストよりも低コストである限り、そう簡単になくなることはないでしょう。

■お金を借りると、利子が上乗せされるのはなぜ?
お金を貸す側になって考えてみましょう!お金を貸しても、返ってくるかわからない相手に利子なしでは貸しにくいですよね。その保険代をプラスするため利子が上乗せされるのです。

オカネのホンネ(編集後記)

 今回、「インターン」をテーマとして取り上げたきっかけは、私が今この記事をGirlsUniversityのインターン生として書いているからでもありますが、そもそもインターンって何だっけ?と思ったからです。今このインターン活動をする前に、私は飲食のバイトをしていたことがあります。しかし、ある時「この作業、私じゃなくても回るやつだ……」と感じて、冷めてしまったんです。時給も高く、待遇も申し分なかったのですが、その時の自分には違和感があり、辞めました。その時から、せっかく自分の時間を切り売りするなら、自分の持ち味を出せる働き方をしたり、得意分野でお金を稼ぎたいと思うようになりました。

 企業によっては、バイトであっても社員と同様の裁量権を任されていたり、インターンとしての働き方や給与体系も様々です。ただ、実際に就職する前に対価を得ることの難しさや、価値に対する世の中の判断基準について学ぶ機会を経験することで、自分の可動域を最大化できる企業とのマッチングの可能性を高めたり、意志決定を根拠あるものにできるのだと思います。

この企画では、自分を含む学生が、働くことに対するモチベーションを上げる、といった単なる自己啓発のためではなく、現実的に「オカネ」と「はたらく」ことに向き合う記事をこれからも更新していきます!次回もお楽しみにー!

最後に、、、
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